大地と命に、惜しみない愛情と敬意を込めて。
ハンガリーの国宝とも称される、マンガリッツァ豚。
かつて絶滅の危機に瀕したその豚を輸入し、育て上げ、
出荷するまでには長い道のりがありました。
私たちは、2016年、数々の障壁を乗り越えた末、
国内においてこれまで前例のなかった繁殖に成功。
まだ国内ではあまり知られていない、
その希少な豚を一人でも多くの人に届けたいと思う一方で、
何より「種の保存」を第一に考えながら、
繁殖から出荷まで一貫生産にこだわり、
敬意と責任を持って日々飼育にあたっています。
原産国であるハンガリーと似た気候風土を持つ、
北海道十勝の雄大な大地と自然の恵みの中で、
惜しみない愛情と時間と手間をかけて大切に育てられた
“十勝ロイヤルマンガリッツァ豚”。
一般的な豚肉に比べて発色が強く、
霜降り率の高い赤身の濃厚でジューシーな味わいと、
融点が低く、口の中に入れた瞬間にとろけるような
ヘルシーな脂の芳醇な旨味をぜひ一度ご賞味ください。
十勝ロイヤルマンガリッツァ豚とは?
美食の国ハンガリーの国宝に認定されるマンガリッツァ豚は、
約50年前、生産効率の良い品種の普及に伴い
絶滅寸前にまで追い込まれました。
そんな世界的にも希少な豚をアジアで初めて生体輸入し、
北海道十勝の地で繁殖、飼育に成功し生まれたのが
十勝ロイヤルマンガリッツァ豚です。
全身がカールした長い毛で覆われ、
別名「ウーリーピッグ(羊毛の豚)」とも
呼ばれるその豚は、原種に限りなく近く、一般的な三元豚に比べ
ゆっくりと成長することから、出荷可能な大きさになるまでには、
三元豚が6ヶ月程度であるのに対し、1年以上の肥育期間を要します。
これは、成長過程の中で肉が熟成されることを意味します。
ハンガリーと緯度の近い十勝で、
伝統的な飼育方法である「自然放牧」で飼育し、
特別な飼料(十勝産の大豆や小麦)で育つ
十勝ロイヤルマンガリッツァ豚は、時間と労力がかかる分、
赤身が濃厚で霜降り率が高いという特徴を持っています。
また脂肪は、融点が一般的な三元豚に比べて約10℃も低く※、
口の中に入れた瞬間にさらっと溶けるような食感と
不飽和脂肪酸が多く含まれているのも大きな特徴です。
一般的な豚肉は35~40℃とされている。
十勝ロイヤルマンガリッツァ豚の6つの特徴
霜降が多く
とろける口溶け
十勝で自然放牧
自社オリジナルの
配合飼料
濃厚な赤身
専門家が
全面監修
一貫生産
安心・安全
3つの系統
系統ごとの自然交配を行うことで、3系統(ブロンド、レッド、スワローベリー)を維持しています。
ブロンドマンガリッツァ
3系統の中で最も原種に近く、性格も野生感が強いといわれています。その反面、非常に子煩悩でやさしい一面も持ち合わせています。他の系統に比べ脂肪が厚く、当ファームのブロンド系統は長毛傾向があります。
レッドマンガリッツァ
ブロンド系統と他品種を掛け合わせて誕生した品種といわれています。3系統の中でも肉付きが良く、赤身のおいしい品種です。当ファームのレッド系統は、ブロンドとスワローベリー系統の中間的な性質を持ちます。
スワローベリーマンガリッツァ
現在は絶滅したとされるブラック系統とブロンド系統を掛け合わせて誕生した系統です。肉質は霜降り率が高く、当ファームのスワローベリー系統は長毛傾向があり、性格が温厚で、産子数が多いのが特徴です。
十勝の自然と飼育環境
夏は30℃以上、冬には-20℃以下にもなる
十勝ロイヤルマンガリッツァファームは、
春と秋には心地よい風が吹き、過ごしやすい日が続きます。
豚を飼育する上で非常に重要で、
肉質の決め手にもなる飲み水には、
十勝の自然がもたらす水(地下水)を汲み上げて使用しています。
勾配がある広大な敷地を放牧地として利用しており、
豚たちはそこを自由に歩き回ることで、
がっしりとした丈夫な身体を作ります。
また日陰となる樹木や泥浴びをするぬた場※を設けるなど、
より自然に近い飼育環境を整えています。
安心・安全はもちろん
最高品質の豚を育てるために
十勝ロイヤルマンガリッツァ豚は、繁殖から生産、
販売までのすべてを自社で行っています。
またマンガリッツァ豚に適した飼養管理体制を整え、
防疫対策にも細心の注意を払うなど、徹底した
品質管理を行うことで、安心・安全な食肉を提供します。
当ファームで一年を通じて行う自然放牧は、
ストレスの緩和と運動不足を解消するとともに、
豚本意の行動を可能にすることで、豚の個性や
免疫力・抵抗力をいかした飼育を実現します。
また四方を壁で囲う一般的なウインドレス豚舎と比べ、
呼吸器系統の病気も蔓延しにくいといわれています。
成長ステージに合わせた
自社オリジナルの
専用飼料を設計・配合
動物性の単味飼料、添加剤を一切使用せず、
成長ステージごとに配合割合や内容を変化させています。
例えば、育成期ではトウモロコシ、大豆を主に与え、
加熱圧片(あっぺん) したものをさらに粉砕するなど、
消化吸収率を考慮した給餌方法を実践しています。
肥育期では、欧米諸国で主に使用される大麦に代わり、
十勝で多く栽培される小麦を採用。
また広大な放牧地内で育まれる山菜や梨、
土壌中に含まれるミネラルをはじめとした自然飼料も
摂取させるなど、栄養管理にも細心の注意を払っています。
製品情報
十勝ロイヤルマンガリッツァ豚の精肉は、
生体の見た目同様、一般的な豚肉とは大きく異なり、
その味わいと食感、赤身と脂身のバランスに誰もが驚くでしょう。
また十勝ロイヤルマンガリッツァ豚は、複雑な味付けを必要としないため、
肉本来の澄んだ味わいを生かしたシンプルな調理をはじめ、
さまざまな料理にご使用いただくことができます。
肩ロース
十勝ロイヤルマンガリッツァ豚の最上部位。発色が良く、濃厚な赤身。そして、白さが際立つ脂身と、見た目にも美しい肩ロースは、本場ハンガリーでも一番高価な部位として取引されています。
ロース
ロースは脂身と赤身のバランスが最もよい部位です。低温調理を施すことで、ジューシーで柔らかな脂身とクリーミーな赤身の洗練された味わいと食感をお楽しみいただけます。
バラ
赤身と脂身が層を織り成す部位、バラ。十勝ロイヤルマンガリッツァ豚、最大の特徴でもある濃厚な脂身のとろけるような口溶けを存分に味わうことができます。
ヒレ
脂身の少ないヒレは、十勝ロイヤルマンガリッツァ豚の中でも最も洗練された部位です。キメが細かく、柔らかな食感が特徴的で、ビタミンB1を豊富に含んでいるため非常にヘルシーです。
ラード
十勝の雪のように美しく、真っ白なラード。十勝ロイヤルマンガリッツァ豚の澄んだラードは、しつこさがなく、ハーブやスパイスと組み合わせることで様々な料理に利用することが可能です。
専門家が監修
シェフにとって、
十勝のマンガリッツァ豚は
全てを叶えてくれる
ハンガリー料理界の第一人者であり、
マンガリッツァ豚の取り扱いにも精通したハンガリー人シェフが全面監修。
その魅力を知り尽くしたシェフの厳しいチェックをクリアした
高品質な豚肉だけを、最高の状態でお届けします。
モルドヴァン・ヴィクトル
アジアを起源とした美食の国、ハンガリー出身。 5つ星ホテル「ル・メリディアン・ブダペスト」、ハンガリー共和国駐日大使館などでシェフを歴任。十勝の食材とハンガリー料理を融合させた、新たな美食を築き上げて きました。
生産者の思い
ハンガリーの国宝、マンガリッツァ豚の魅力に惹かれ、
2013年から夢の実現に向けての取り組みを始めました。そして、2016年に
「純血のマンガリッツァ生体をアジアで初めて輸入する」という目標を達成しました。
最高品質を誇る「マンガリッツァ豚」を四季豊かで広大な大地『十勝』の地で
飼育方法や環境、飼料、安全管理にまで徹底的ににこだわり抜くことで
世界最高品質の豚『十勝ロイヤルマンガリッツァ豚』の一貫生産にチャレンジしています。
『十勝ロイヤルマンガリッツァ豚』のストーリーを最高の一皿に。
世界一へのチャレンジを皆さまと共に歩んでいきたいと思います。
Founder’s Profile
梶原一生/Issho Kajiwara
十勝・帯広出身。株式会社 丸勝 専務取締役、株式会社 デスティネーション十勝 取締役を兼務。地元の中学を卒業後、単身ニュージーランドへ留学。 9 年半の年月を学生として過ごしたのち帰国。世界最古の公的な観光促進を行なってきたニュージーランドでの体験を活かし、株式会社 丸勝が運営する十勝ヒルズの立ち上げ、ガーデン運営、商品開発、マーケティングを行う。そして、 2016年、アジアで初めてハンガリーの国宝豚「マンガリッツァ」の純血生体の輸入に成功。「十勝を世界のブランドに」を人生の目標に掲げ、日々、十勝の新たな資源創出に努めている。
あゆみ
2012 | 8月よりハンガリー大使館のシェフを務めていたヴィクトルシェフが、 弊社経営レストランのヘッドシェフに就任し、ハンガリーレストラン「Farm Restaurant VIZ」を開業。 前駐日ハンガリー特命大使セルダイユ大使と前在ハンガリー日本大使をお招きしお披露目。 |
2013 | 1月、5月の2回に渡りハンガリーを訪問し、トート会長(ハンガリーマンガリッツァ協会MOE)と会談。 会長引率の元、マンガリッツァ農場視察とマンガリッツァの視察。 「マンガリッツァの生体を日本からアジアに広めたいからぜひ協力してほしい」との依頼を受け、 帰国後に農林水産省、ハンガリー大使館と手続きを開始。 |
2014 | 日本国内に輸入の実績がないため、書類の提出や過去のマンガリッツア豚の病気等、 多くの懸念事項をクリアし、11月4日に農水省から生体輸入の許可が降りる。 |
2015 | 1月、ハンガリーからの輸入を断念し、オランダへ渡航。Royal Mangalitsa協会のバーバラ氏に協力依頼。 8月、アメリカはミシガンのPure Mangalitza協会を訪問。ウィリアム氏と話し合い日本への輸出の協力を得る。 1月~12月半永久的な純血3系統輸入に向け、オランダ内で 1・2世代目のハンガリー血統登録マンガリッツァ母豚、種豚候補の洗い出し。 現地での出産計画を組み、各農家で生産計画に合う血統の出産を行い、母豚、種豚候補を選別。 |
2016 | 6月、輸入するマンガリッツァ豚の子豚を確認し最終的な必要書類と契約書の確認をしにオランダ渡航。 7月22日オランダ経由で3系統同時生体輸入(全25頭)。 |
2017 | マンガリッツァ豚の繁殖に成功。47頭が誕生。 |
2018 | 7月、十勝ロイヤルマンガリッツァ豚が初出荷を迎える。 |
企業情報
名 称 | 株式会社 丸勝 |
本 社 | 北海道帯広市西25条南1丁目1番地 |
創 立 | 1953年(昭和28年)9月 |
設 立 | 1954年(昭和29年)10月 |
資本金 | 5,100万円 |
代表者 | 梶原雅仁 |
従業員数 | 120名(グループ全体) |
事業内容 | 1.小豆、大手亡、金時、その他豆類、国産・輸入大豆、その他雑穀の仕入販売 2.醸造用小麦の販売 3.飼料の製造・販売 4.肥料の製造・販売 5.農産物全般の販売 6.農産物の試験栽培 7.生産資材の輸入販売 8.食品製造販売 9.十勝ヒルズ運営 10.マンガリッツァ豚の繁殖・肥育 11.Garden Cafe NIWAKARAの運営 |
関連会社 | (株)梶原倉庫、(有)日昇、ミノルコーポレーション |
取引銀行 | 北海道銀行帯広支店、帯広信用金庫、北陸銀行帯広支店、 商工中金帯広支店、日本政策金融公庫釧路支店 |
事業指針
私たちの思い描く最高のマンガリッツァ豚を送り出すために、
丸勝では、「VMV」からなる3つの指針を胸に事業発展に努めます。
Vision
世界一の豚『十勝ロイヤルマンガリッツァ豚』
Mission
希少種マンガリッツァ豚の純血を守り、日本人ならでは
の品質・味の違いを
明確に提示すことでポテンシャルを
極限まで引き出し、最高レベルの豚肉を提供します。Values
- 四季がはっきりしており、寒暖の差が激しい十勝で放牧飼育
することで
マンガリッツァ豚のポテンシャルを引き出します。 - 惜しみない愛情を与え育てることにより「豚生」豊かな環境で
飼育いたします。 - 主原料を北海道飼料100%で育て北海道の旨味の詰まった
お肉を提供いたします。 - ブランドを大切にし、誰もが憧れる
『十勝ロイヤルマンガリッツァ豚』を提供し続けます。
- 四季がはっきりしており、寒暖の差が激しい十勝で放牧飼育